美味しいコーヒーを手に入れるための
5つのチェック
・スペシャリティコーヒーかをチェック。
・豆の色をチェック。
・コーヒーフレーバーをチェック。
・豆の形をチェック。
・鮮度をチェック。
■ スペシャルティコーヒーかどうかをチェックする
美味しいコーヒーを選ぶうえで欠かせないのが、スペシャルティコーヒーかどうかです。
スペシャルティコーヒーは、コーヒー農園での丁寧な栽培や品質管理によって生み出されます。雑味がなく、産地特有の個性ある風味を持つ豆だけが、専門家による厳しい審査をクリアし、「スペシャルティ」という格付けで生産国から出荷されます。
日本では2000年頃から広まり始め、コーヒー愛好家を中心に人気が高まってきました。しかし、流通量はコーヒー全体のわずか約10%ほど。希少性が高いため価格はやや高めですが、雑味のないクリアな味わいと豊かなフレーバーが楽しめる“本当に美味しいコーヒー”です。
どの豆がスペシャルティかを見分けるには、お店のスタッフに直接聞くのが一番確実です。スペシャルティコーヒー専門店なら心配いりませんが、一般的なカフェや豆売り店では、スペシャルティ以外も扱っている場合が多いため注意が必要です。
・豆の色をチェック。
・コーヒーフレーバーをチェック。
・豆の形をチェック。
焙煎でふっくらと芯まで焼けている豆は、豊かな味わいがあります。
まずは、コーヒー豆のセンターカットを見ます。
センターカットがふっくらとして少しひらいているように見えるのが良いです。
また、豆の上下の先端をみます。鳥の足のような割れ目があればグッドです。
この二つは、豆がちゃんと芯まで焙煎されているかをチェックするポイントです。
・鮮度をチェック。
焙煎してからの時間もチェックポイントです。
コーヒーの鮮度でみる飲み頃とは・・・・
焙煎直後より3日目から1週間後までくらいが、鮮度の最良のコーヒーと言えます。それ以降は、次第に鮮度が落ちていきます。また、購入後のコーヒー豆の保管は、豆のままが劣化が少なくお薦めです。冷蔵庫や、冷凍庫に入れる必要はありません。出し入れすることで結露する事を考えると、常温で涼しいところをお薦めします。
■ コーヒーの二大フレーバー「苦味」と「酸味」──官能評価の基軸
コーヒーの官能評価において、**苦味(Bitterness)**と **酸味(Acidity)**は最も基礎的でありながら、味覚全体を規定する主要要素です。この両者のバランスが、最終的に“その人が美味しいと感じる味”を決定づけます。
苦味と酸味はしばしば「シーソー構造」と表現されますが、これは焙煎プロファイルによる相対的な知覚変化に起因します。
-
焙煎が深くなるほど、クロロゲン酸などの酸由来成分が熱分解し、酸味は穏やかに、苦味は増加方向へ。
-
焙煎が浅いほど、揮発性有機酸(クエン酸・リンゴ酸・乳酸など)が保持され、明瞭な酸味が強調され、苦味は後退します。
つまり、あなたが好む「苦味/酸味のポジション」は、焙煎度と焙煎技術によって高精度に調整できるのです。
■ 好みを特定するための官能的アプローチ
酸味が苦手な方でも、実は「どの酸味が苦手なのか」は人によって異なります。例えば:
-
クエン酸系のシャープな酸が苦手
-
リンゴ酸のような丸みのある酸は許容できる
-
乳酸系の柔らかい酸ならむしろ美味しい
など、酸味にも種類があります。苦味も同様で、
-
焙煎由来の“ローストビター”
-
カフェイン由来の直線的な苦味
-
カラメル化合物による甘苦さ
など、多層的です。
自家焙煎店では、この“好みの細部”をヒアリングしながら、豆の品種特性(品種・標高・精製方法)と焙煎プロファイルを照らし合わせ、最適な豆を提案するのが一般的です。
■ 焙煎技術が味を決める理由
同じ農園・同じロットの豆であっても、焙煎によって風味特性は大きく変化します。
-
熱伝達(対流・伝導・放射)の比率調整
-
1ハゼ到達までのスピード(Rao曲線的アプローチ)
-
Maillard反応フェーズの伸縮
-
開発時間(Development Time / Ratio)の管理
-
温度変化の傾き(Rate of Rise)のコントロール
これらの要素ひとつひとつが、酸味の“質”、苦味の“輪郭”、甘さの“出方”、アフターの“透明感”を左右します。
■ 初めてのお店での合理的な買い方
初めてコーヒー豆を購入する際は、
「酸味:◯〜△くらい」「苦味:◯〜△くらい」
焙煎士はその情報をもとに、焙煎度・品種・産地・精製方法・ロット特性を踏まえ、あなたに最適なプロファイルの豆を提案できます。これは、官能評価と焙煎技術の間にある“翻訳プロセス”とも言えるものです。
コーヒーを買うときに知っておきたい2つのカテゴリー
コーヒーには、単一農園ものとブレンドがある
農園から選ぶシングルオリジン(単一農園コーヒー)
コーヒー栽培に最も適した地域は、**赤道を挟んだ北緯25度〜南緯25度の「コーヒーベルト」**と呼ばれるエリアです。商業的な生産地は主に、
アフリカ/中南米/アジア/太平洋地域
特に、高標高で栽培されたコーヒーは上質とされる傾向があります。標高が高いほど昼夜の寒暖差が大きく、成熟がゆっくり進むことで、豆の密度が高まり、ボディと風味の厚みが増すためです。
■ スペシャルティコーヒーの進化と農園の役割
近年、スペシャルティコーヒーの普及によって、世界のコーヒー品質は大きく向上しています。その背景には、
-
農園での精密な栽培管理
-
品質向上を目的とした品種選抜
-
精製工程(ウォッシュト、ナチュラル、ハニー等)の改善
-
品質評価(カッピング)に基づくロット管理
といった、生産者側の高度な取り組みが存在します。
単一農園で生産されたシングルオリジンコーヒーは、その土地(テロワール)、品種、精製方法の個性が明確に表れるため、豆本来のキャラクターを最もわかりやすく楽しめるスタイルと言われています。
■ SHUPLACE COFFEE のシングルオリジン
SHUPLACE COFFEE では、世界各地のスペシャルティコーヒー農園の中から、
風味特性・品質・ロットの安定性を基準に厳選したシングルオリジンをご提供しています。農園ごとに異なる香味の個性を、ぜひお確かめください。
なお、取扱銘柄は市場状況やロットの更新、より品質の高い豆が見つかった場合などにより、随時入れ替えることがございます。
シングルオリジン商品一覧を見る
スペシャルティコーヒーだけをブレンドした商品
コーヒーの醍醐味は、ブレンドにあり!
ひとつひとつの個性を掛け合わせる事で、深みを増してゆくコーヒー。これを楽しまずしてコーヒーを語る事なかれ!
SHUPLACE COFFEEのオリジナルブレンドは、3種類から5種類の異なった焙煎のコーヒー豆を独自のレシピでアフターミックス ブレンドしています。
アフターミックスとは、焙煎した後でブレンドすることです。こうすることで、コーヒー豆ごとに適正な焙煎が出来、風味豊かなブレンドが可能となります。
酸味がある、なし、コクがある、なし、苦味がある、なし、甘味がある、なしだけではなく・・・ いくつものフレーバー特性のマトリックスを考えながら作られるSHUPLACE COFFEEのオリジナルブレンド、是非、お試し下さい。
オリジナルブレンド商品一覧を見る
2026年3月末まで教室はすべてお休み中です。
4月以降、お問い合わせ下さい。
■ SHUPLACE COFFEEのコーヒー教室
コーヒーを本当に美味しく淹れるためには、基礎的な知識と確かな抽出技術が欠かせません。美味しい豆を使えば、見よう見まねでも「そこそこ」の味にはなりますが、豆が持つポテンシャルを100%引き出すことは難しいものです。
日本のハンドドリップ技術は世界的にも高く評価されており、ブルーボトルコーヒーが日本式の抽出アプローチを採用し、ブランドのアイデンティティの一部として確立したことはよく知られています。長年にわたり、多くの先輩バリスタや焙煎士が工夫を重ね、洗練された抽出理論と技術を築いてきました。
SHUPLACE COFFEEのコーヒー教室では、こうした知識体系を体系的に学べるよう、
-
抽出の基礎理論(粉量/粒度/湯温/抽出比率)
-
ハンドドリップ技術(注湯・流速・蒸らしのコントロール)
-
コーヒー豆の基礎知識(品種・産地・精製・焙煎特性)
-
コーヒーの歴史や文化背景
といった内容をバランスよく組み込んでいます。
また、目的別に柔軟に対応できるのも特徴です。
-
おうちカフェをもっと楽しみたい方
-
カフェ開業に向けて、提供品質や運営面を学びたい方
-
自家焙煎に挑戦したい方
それぞれのレベルや目的に合わせて、気軽に、そして確実にステップアップできる内容をご用意しています。
興味をお持ちの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
お家カフェコースを詳しく知りたい
プロコースを詳しく知りたい。