日々、脳の“適応課題”が問われる船旅。
そういう意味で、さらに上をいく存在がある。
船内に設置された「ウォーキングマシーン」。
運動不足になりがちだから、置く。
運動不足になりがちだから、乗る。
分かる。分かるけど——
それ、太平洋フライングカーペットの上にある。
いや〜、ほんまシュール(笑)
名付けて
「フライングウォーキングマシーン」
もはや何が地面だか、
どっち向いて歩いてるんだか、
脳にとっては完全に迷宮(笑)
… … … … … … …
《補足》
あまりに揺れが激しい日は、
フィットネスルームは閉鎖されます。
その“あまりに揺れが激しい”の定義も
なかなか難しいところですが?
… … … … … … …
まぁしかし。
人類の標準環境から少しズレた船上だからこそ、
船上歩行の進化形が見えてくる。
私が編み出した極意は——
まず、前提条件を捨てる。
「地面は動かない」という思い込みを外す。
(脳のスイッチング)
次に、自分が感じる鉛直方向に、
すらりとリラックス姿勢を保つ。
(三半規管のスイッチング)
さらに、左右前後に振られても、
必要以上に気にしすぎない。
(視覚のスイッチング)
そして、目的地へスルスル〜っと。
つまり、これまで培ってきた
脚力自慢も情報処理能力も、いったん脇に置いて、
新しい回路をつくる。
最終的には——
「てきとー」が勝つ。
適当、これ最強。
とはいえ、
ダンスも、テニスも、登山も、
そして船上の連続外乱下歩行も、
根っこはきっと同じ。
脳とカラダの“えぇあんばいどころ”を探りながら、調整しながら、楽しむ。
歩く+バランス+判断。
⋯やっぱり、歩いてなんぼ。
さてと、
6日後は待ちに待ったハワイ上陸。
陸酔いする?
そして再乗船で、また船酔いする?
これもまた興味深い。
というわけで、日々リアル人体実験。
脳活性か、はたまた脳疲労か。
脳のアップデート、なるか?
船上ウォークで、歩きの原理が
“頭で分かる”から“腑に落ちる”へ。
これ、最高におもしろい。
いや〜、マニアックすぎてすみません。
おっと。
パソコンばかりいじっていたら、カラダが固まってきたので、
フライングウォーキングマシーン、行ってきます。
行くんかーい(笑)
🌀To Be Continued…🌀
おまけ
事後報告
結局、107日間の船内生活を、13cmヒールで歩き通した。
しかも、特に問題はなかった。
もちろん、これには大前提がある。
船内の床が、
「完全バリアフリー」であること。
そして、「程よいグリップ力」があること。
さすが船内の床は、よく考えられて設計されている。
そして
食事場所や手洗い場で、水しぶきが少しでも床に付くと、
船員さんがこまめに清掃し、安全を確保してくれていた。
そうした環境条件が整っていたからこそ、
ヒール歩行も成立したのだと思う。
歩行の観点からいえば、
支持基底面は、ただ広ければよいというものでもない。
むしろ、接地がコンパクトなほうが、
床面のわずかな傾きや変化の影響を受けにくい場面もある。
言い換えるなら、
面で踏ん張るというより、
点でバランスを取る感覚。
ちょうど、やじろべぇのように。
さらに、船の上下動や左右動にさらされ続けることで、
姿勢保持や回旋に関わる筋群も、
自然と働かされ、鍛えられていったように思う。
……まあ、そんなふうに分析してみたけれど、
これは20年にわたって歩行を研究してきた、
ウォーキングマスターだからこそできた技かもしれない。
よい子はマネしないでね(笑)